<Header>
<Author: 杜甫>
<Title: 月夜>
<Format: 格式不明>
<Year: 1988>
<BookName: 唐詩三百首詳解  上卷>
<Translator: 田部井文雄>
<style: 現代文有假名>
<style2: 日本現代譯文附假名標注>
<TranslatedTitle: 月夜>
<BookPage: 350>
<UsedPage: 1>
<Feature: 0>
<End Header>
<Poem>
今夜鄜州月，
閨中只獨看。
遙憐小兒女，
未解憶長安。
香霧雲鬟濕，
清輝玉臂寒。
何時倚虛幌，
雙照淚痕乾。
<End Poem>
<Translation>
今夜鄜州（こんやふしゅう）に照（て）る月（つき）を、妻（つま）は私室（ししつ）の中（な）から、ただ一人（ひとり）で、見（み）つめていることであろう。わたしが遠（とお）く思（おも）いやるのは、幼（おさな）いむすこやむすめたちの、まだ長安（ちょうあん）にとらわれの身（み）の父（ちち）を気（き）づかうことさえ知（し）らない幼（おさな）さである。

かぐわしい夜（よる）の霧（きり）に、妻（つま）の豊（ゆた）かなまげはしっとりとぬれて、清（きよ）らかな月（つき）の光（ひかり）に、妻（つま）の玉（ぎょく）のように美（うつく）しい腕（うで）は、冷（さめ）たく光（ひか）っているであろう。いったい、いつになったら、余人（よじん）をまじえぬ部屋（へや）のカーテンに寄（よ）り添（そ）って、月（つき）のひかりに夫婦（ふうふ）二人（ふたり）ともに照（て）らされながら、再会（さいかい）の涙（なみだ）のあとを乾（かわ）かすことができるのであろうか。
<End Translation>